ISBN:406112983X 単行本 Shel Silverstein 講談社 1979/04 ¥1,575

『この声が枯れるくらいに 君に好きと言えばよかった』とは思うけど、
「そんなことできない」と思う(思った)のは、やはりスレてしまってるのかな。

言わなくても分るという「言わなくても」の指すものが、彼と私とでは違った訳なのだけど、
双方共、それが甘えであった事は事実だろうし、解決できないものなのだろう。
それがぴったりフィットすればうまくいくのかもしれないけれど。

同じ歌を歌っていたはずが、同じ方向に転がっていたはずが、
転がれなくなる事ってあるんだよね。

どうでもいいことだけど、この本のこの邦題はいかがなものかなぁと思う。
確かに「ぼく」は失われたカケラを探しているわけだけど、そのカケラが「ぼく」であるかどうかは甚だ疑問だ。
「ぼく」でないからこそ、探しに行ってるのだと思うんだけど。
この本に出会ったのは邦訳がでる以前の原書で、まあ原書と言っても難解な英語ではないから勿論辞書も使わずに読んだ。
辞書を使わないということは、持ちうる限りの想像力と感覚をもって読むってことなんだよね。
そうやって読んだこの本は、この邦訳を読んだ際のイメージを遥かに超えるものだった。
最初に原書に出会っておいてよかった、そう思う一冊。

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