読み終わりました。くだんの本。もう一度読みますが。
流れる音楽は、セザール・フランクのフルートソナタです。

でもしかし。
興味をそそられる本を知る機会があるというのは、喜ばしい事です。
トレース。
トレース。

他の誰かと私とでは読み取れる分が違うのだろうけれど、
それでもこの幸福を感じていようと思う。

誰かからではなく、もう活字となったものから得るというのは、
何と安定しているんだろうか。
そう思うと、人との関わりは私にとって不必要なものになる。
人と違って、本は私の前から消え去ったりしないから。
私が消えないかぎり。
そう。
もしこんや眠ったまま、明日目がさめなかったとしても、
今私が得ている源はそれ自体不変であって、
それに恋しているということは、私の思うまま永遠に恋していられるということだから。
恋は苦しいものなのに、これはいつまでも甘美なままだから。

だから、もう、明日、目がさめなければいいとおもう。
 
 
私にとっては充分恋だったのだけれど、
彼にとっては同情だったんじゃないかと思う。
もしそうであったとしても、それはそれでいいとおもう。
いや、そう思わせて欲しい。
そう思うとね、気がらくになるから。
自分の存在に固執しなくてよくなるからね。
要は。
何の誰の役にもたてないくせに、
これっぽっちの才能もないくせに、
有り得ない自分をつくってでも、
誰かに必要とされたいと思う自分のどうしようもない欺瞞に、
それを自覚している自分に、
彼をとおして正当化しようとした自分に、
嫌気がさしているだけで。
恐らくはもう会う事もないだろう彼に、なにがどう、というわけではない。

だから。
だれもしらないうちに。
朝がきたら死んでいた、というのであればいいのに。
と本当におもう。
 
 
 私は私を放棄する。
 さようなら。
  
  
続きはひみつで

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